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逃亡犯条例、ついに台湾に飛び火か

先日もこのブログでお伝えした香港デモのきっかけとなった殺人事件ですが、いよいよ台湾に飛び火していく様相を呈してきました。

 

台湾で殺人を犯し、香港に逃げ帰っていた陳同佳容疑者が本日、釈放されましたが、この容疑者が台湾で自首する可能性が出てきたのです。台湾政府はこれまで、香港政府が推し進めようとしていた逃亡犯条例の前例とならないよう同容疑者の身柄引き渡しを拒否してきました。

 

 

《釈放された殺人犯、蔡英文の対応に注目が集まっている》

 

 

台湾メディアは台湾内政部長官の記者会見でのコメントとして、「香港には死刑制度がない。なぜ、犯人はわざわざ死刑制度のある台湾へ自首しようと言うのか。香港人香港人を殺した事件であり、犯人は香港で逮捕されているのだから、香港で裁かれるべきだ」と、台湾政府が不快感を示していることを報じています。

 

報道によると、台湾政府はこの容疑者の入国を認める方向で調整を進める一方、香港と台湾の司法を介し、自首という形で“犯人を引き渡すやり方”での入国は認めず、通常入国した場合はあくまで台湾で起こった殺人事件の捜査という名目で通常逮捕する形を目指しています。

 

今回、犯人が台湾当局への自首を希望している背景には、香港当局がこの殺人事件を政治的に利用しようとしているからとみられます。半年以上にも及んでいる香港市民による大規模デモですが、この数日で大きく情勢が変わるかもしれません。