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中国で新手の投資詐欺が横行、コロナ禍による心理不安が影響

日本ではこのところ、コロナ禍による経済不安を利用した投資詐欺が相次いでおり、金やFX、未公開株などお決まりの投資詐欺の他、カーシェアリング投資詐欺など新手の詐欺も増えていますが、実は中国でも同様に新手の投資詐欺が続々と登場し、被害に遭う人が後を断ちません。
 
中でも被害が拡大している投資詐欺の一つが“養牛投資詐欺”です。実際中国には、“養牛投資”専用のアプリというものが存在しており、“養牛投資詐欺”グループはそうしたアプリを通じ、「畜産牛の飼育権を購入すれば毎日多額の利益を手に出来る」という謳い文句で購入者を騙していると中国メディアは報じています。
 


 
被害に遭った男性は、毎日357元(約6000円)の利益を得られるとして、実際にこのアプリから1万元(約16万円)で養牛一頭の飼育権を購入したと言います。その後、運営側から四頭分の飼育権を購入しないと利益は振り込まれないと説明を受け、男性は最終的に四等分の飼育権を65万円で購入しましたが、利益が振り込まれることはありませんでした。
 
 
 
「税務当局から飼育権の購入者の納税記録の提出を求められた」と言われたものの、男性は期限内に納税記録などの資料を用意することが出来ず、業者に飼育権のアカウントを凍結すると言われたのです。
 
実際には全て業者の作り話で、養牛はそもそも存在せず、税務当局の話も支払いをしないための口実でした。中国の警察当局によると、この業者はこれまでに700万元(1億2000万円)もの金を不当に騙し取っていたといいます。
 
コロナ禍下で発生する様々な新手の詐欺事件。こうした詐欺が多発する背景には、やはりコロナ禍による経済不安があります。経済不安を煽り冷静な判断を失わせるこうした詐欺組織の存在は、今後も増えていくことでしょう。