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中国人男性とパキスタン人女性の結婚が急増のわけとは

このブログではこれまで何度か、中国国内の深刻な嫁不足について取り上げてきました。一人っ子政策時代、跡継ぎとなる男の子の出産を優先した結果、中国では現在、男性の数が女性よりも3000万人多くなり、単純計算で3000万人もの男性が結婚できないまま生涯を終える事態となっているのです。その結果、中国では今、違法・合法の結婚相談所が玉石混淆で増加しており、フィリピンなど東南アジアの女性と中国人男性が結婚するという事例も増えています。


そんな中、中国の友好国であるパキスタンの女性の中にも、中国人男性と結婚する人が増加。同時に、その両者の結婚をめぐるトラブルも増えているようです。


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《中国人男性とパキスタン人女性の結婚式の様子(東網メディア)》


パキスタンは全国民の97%がイスラム教徒の国ですが、イスラム教徒は基本的に同じイスラム教徒との結婚しか認められていません。特にイスラムの女性は必ずイスラム教徒と結婚しなくてはならないという決まりがあります。


中国国内の結婚仲介業者はこれまで、東南アジアの女性との結婚仲介を行ってきましたが、最近では経済的に困窮しているパキスタン人女性を中国人男性に紹介するケースも増えてきました。ただ、パキスタン人女性の結婚相手はイスラム教徒でなければならないことがほとんどのため、中国人男性がイスラム教に入信したかのような偽装工作を行っているというのです。パキスタンでは結婚のために改宗したり、入信を偽装したりした場合、懲役7年の刑に処せられます。もちろん、人身売買といったやり方でパキスタン人女性を中国へ連れて行った場合でも、重罪として長期刑に処さられます。


このため、中国人がパキスタンで逮捕される事件が相次いでおり、中国国営メディア・人民日報や、在パキスタン中国大使館も注意を促しています。東南アジアやパキスタンなども巻き込もうとしている中国の深刻な嫁不足問題。しかし、その国の宗教や文化、人権、法律などを無視した越境結婚の先に、幸せな結婚生活など待ち受けてないことは、誰の目にも明らかにでしょう。